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ペット用マイクロチップのメリット・デメリット

2007/09/14 20:10

 

昨日か一昨日あたりの産経新聞生活面にペット識別用マイクロチップの記事が載っていた。マイクロチップのメリットをアピールする記事であるが、デメリットなどが全く書かれていないことについて、記事としてどうなんだと思った。

【イザ】 飼い主も安心 ペット用マイクロチップで"迷子"もすぐ発見 (9/14)

ペット識別用マイクロチップをペットにチッピング(埋め込み)する人は、大抵が転勤などで海外にペットを連れて行く人である。
3年前に日本では狂犬病予防のために検疫制度が改正され、海外から日本に入ってくる犬や猫はマイクロチップがチッピングされていて、個体識別できなければならないようになった。つまり、マイクロチップをペットにチッピングしていないと、ペットを日本から出国させることはできても、日本に入国させることができなくなってしまう。ペットを連れて行って、海外赴任から帰るときに現地に捨てていくわけには行かないから、長期の海外渡航でペットを連れて行く人はマイクロチップのチッピングを行う。

産経新聞の記事では、迷子のときにすぐに発見できるから安心とあるが、それは嘘だ。別にマイクロチップはGPSなどではないから、位置特定などはできない。どこかで保護されたとき、飼い主が分かる可能性があるというくらいである。
"分かる可能性がある"と表現したのは、全ての保健所などにマイクロチップリーダが備わっていないからだ。マイクロチップリーダがある保健所では、飼い主の情報を参照して連絡をしてくれるが、そうでない保健所では、ペットは3日後にガス室で殺され、焼却処分されてしまう。

他にも問題がある。
飼い主のデータ登録先がマイクロチップによって異なることだ。マイクロチップには世界で唯一のコードが書かれているだけで、飼い主の情報などはデータベースに登録する必要がある。しかし、そのデータベースが別々だったりするのだ。
マイクロチップにはISO 11784で定められる64bitデータが書き込まれているが、そのうちの個体識別コードの管理はマイクロチップを取り扱う団体が各々勝手にやっている。
産経新聞の記事ではAIPO(動物ID普及推進会議)という団体が紹介されているが、恐らく日本で一番普及しているマイクロチップは、日本でいち早くマイクロチップを販売した大日本住友製薬が取り扱う「ライフチップ」であり、大日本住友製薬はAIPOに加入せずに自社のデータベースを作成している。
つまり、マイクロチップメーカによってペットの登録先団体が異なるため、マイクロチップのデータを読んで、ディーラーコードから問い合わせ先を判別して問い合わせなければならない。
データの一元管理ができていないという、何ともマヌケなシステムではないか。そんな完成していない中途半端なシステムを利用するのは嫌な気がする。

記事には価格について全く触れられていないが、平均するとチップ代が4000~5000円、データ登録料が1000円くらいであろう。安価であるため、やりたい人はやればいいが、私はそれほどのメリットを見出せていないのでやっていない。
たまにいる人とペットの区別が付かないアホな人のような、「ペットにチップを埋め込むなんて可哀想だから」という理由ではない。

マイクロチップはチッピングが簡単だし、ペットに負担もかからない。だが、それほど目覚ましいメリットはないと私は思う。
うちの犬には首輪に迷子札を付けている。「迷子札はなくなるが、マイクロチップはなくならない」などというマイクロチップメーカの説明書きがあるが、そんなことを言い始めたらキリがない。
うちは首輪に通すタイプの迷子札を付け、その中には犬の名前、私の名前、自宅と私と嫁の携帯の電話番号を書いた紙と、保護した人の電話賃として100円を入れている。首輪は革製の丈夫なベルトタイプなので、切れることや抜けることはない。
今のところ、それで十分である。

マイクロチップのメリットを強いて挙げるなら、迷子札がなくなった状態で保健所などに保護された場合はもちろんだが、その保護されたペットの飼い主を名乗る人が複数出てきた場合がある。信じられない話だが、保健所に保護された血統書犬などを本当の飼い主が出てきたにも関わらず、自分のものだという輩がいるのである。
ペットのなつき具合や、写真などの証拠を見せれば分かりそうなもんだが、揉めることもあるらしい。そのときは、マイクロチップのデータで一発解決する。

マイクロチップはそれほどのデメリットはないのであるが、メリットも少なめだ。もっとメリットが出るように、マイクロチップリーダが保健所や自治体、動物病院に普及してからでもいいような気がする。
できれば、データベースを統一し、狂犬病予防接種のように国がマイクロチップのチッピングを義務づけるべきであろう。

カテゴリ: リビング  > ペット    フォルダ: 指定なし

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