野党だった民主党が大勝し、自民党が自爆して転落した昨年の衆院選挙は8月30日が投票だった。
その前に横須賀市にある嫁さんの実家へ行っていたのだが、小泉元首相の地盤を引き継いだ世襲の小泉進次郞の応援ばかりかと思いきや、民主党が対抗馬として立てた若手の横粂勝仁のポスターが結構目に付いた。「よこくめ勝仁」とドーンと書いてあって、目の据わった感じの顔写真があるポスターだ。
横須賀での小泉人気は、非地元民としてひしひしと感じられる。前々回の郵政選挙で当時の小泉首相は自民党を大勝に導いたが、そのときの横須賀でのフィーバーぶりもすごかった。皆が「小泉さん支持」を口にし、百貨店のさいか屋では、名物の「さいか屋まんじゅう」の焼き印をアレンジした「純ちゃんまんじゅう」まで売っていた。
ちなみに、小泉首相の退任とともに「純ちゃんまんじゅう」もなくなり、挙げ句の果ては今年の2月に「さいか屋まんじゅう」の販売店まで閉店してしまったらしいが。
嫁さんの家も小泉家と多少の繋がりがあったみたいようで、嫁さんの実家では小泉さんを親身に感じていたらしい。横須賀の名家である小泉家と繋がりのある家は横須賀に結構あって、そこが小泉家の応援をするのは当然として、それ以外でも地元の有名政治家を応援する雰囲気があった。
同じ元首相でも、滋賀が排出した宇野宗佑とはエライ違いである。
小泉さんは派遣労働問題を引き起こしたアメリカ型市場主義経済を導入したし、宣言通り自民党を本当にぶっ壊してしまったのに、横須賀での人気はそんなことどこ吹く風なのだ。
しかし、前回の衆院選挙では、息子の小泉進次郞が圧勝するかと思いきや、得票が15万票で当選したものの、次点の横粂勝仁が9万6000票も獲得していて、比例での復活当選となった。
民主躍進が大きな原因だろうが、小泉進次郞が横粂の握手を無視した動画などが出回ったことも多少の影響があったのかも知れない。
神奈川11区で善戦した横粂勝仁だが、当選後はぱっとせず、小泉進次郞には完全に負けていた。小泉進次郞の人気は父親譲りで、地方回りをし、今月の「新潮45」には「小泉進次郎、かく語りき」というタイトルの記事がトップで掲載されるほどになった。
私がたまたま滋賀で見かけた滋賀県議会議員のポスターは、小泉進次郞と握手したものであった。1年生議員と握手して喜んでいる県議会議員はアホみたいに見えるが、それほど小泉人気があるのだろう。
小泉進次郞には眼力があって、しゅっとしたルックスで、演説もなかなかうまく、父親譲りの人を引きつける魅力というかカリスマ性があるから当然か。
次の衆院選挙がいつかは分からないが、元々の横須賀での小泉人気と、小泉進次郞の躍進を考えれば、横粂勝仁はますます埋もれていって、次も小選挙区での当選は無理だろうし、悪くすると比例での復活も危うい。
そこで彼は勝負に打って出た。地元での街頭演説で、小沢一郎に対して幹事長の辞任、鳩山由紀夫に対して首相の辞任や内閣の刷新を求めた。ブログでは、普天間問題について、「言い訳ではなく、説明をしろ」と迫り、「政治に求められているのは誠実さだ」と説いた。うむ、ごもっとも。
まさに一発勝負という感じだが、それが奏功して発言がマスコミに取り上げられ、少しだけ名を上げたようだ。
同じようなことを杉村太蔵も似たようなことをやっていたが、タイゾーに比べるとただのパフォーマンスだけではないように見える。フレッシュさあふれる若手の1年生議員だからできることだろう。
この横粂という代議士は、顔は嫌いなタイプだが、ブログは毎日更新しているし、エントリもまあまあ。内容はややぼんやりとした「誠心誠意」とか「一生懸命」といった気持ちだけの目標ばかりだが、最初のうちはそこらへんはしょうがない。
政治家としての考えをあまり書かず、身辺の雑記ばかりになっている小泉進次郞のブログよりは、まだ政治家としての考えが分かりやすい。
ただ、民主党のトップふたりに逆らって、無事に済むだろうか。次の選挙で公認が貰えないなんてことが普通にありそうだ。
せいぜい、反小沢の人たちに可愛がって貰って、代議士としての寿命を延ばすしかなさそうなのだが、果たして大丈夫だろうか。


by 先っちょマン
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